一ヶ月に2 回満月を迎える月を 「ブルームーン」 という。 そのブルームーンを見ると願い事が叶う・・・・。



   
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「上杉鷹山」

...2023/02/26 12:31...

厳しい寒さの中でも早春の花々が
咲き始めています。回覧板を近所に届け、
通り過ぎた路地で、ふと甘い香りが漂ってきた。
何の香りだったか ・・・・そう早春に咲く沈丁花だ。

どうやら急ぎ足で抜けた路地の家の庭に、沈丁花
が植えられていたようです。花の香りと季節は深い
結びつきがあり、この香りを嗅ぐ時は「春」 という
経験が記憶として残っています。ただ、香りの好き
嫌いは人それぞれで、知人は 「金木犀はトイレの
芳香剤の香りがする」 といって嫌いだそうです。
ちなみに私もラベンダーの香りは、我が家のトイレ
の芳香剤の香りとして長く君臨しているせいか
トイレを想像してしまいます。(笑)

きっと、今通り過ぎてきた路地脇の家の庭先を
通るたびに、すぐそこまで 「春」 が来ていると
感じるのかもしれない。何だか、今年ほど春を
待ちわびるのはなぜだろう。

さて、「一月はいぬる、二月は逃げる、三月は去る」
といいます。月の名前と語呂を合わせて、日々の
過ぎて行く早さを表した言葉です。うかうかと過ごし
ていると、あっという間に月日は過ぎてしまいます。
まさに 「一月が行ってしまい、二月は逃げてしまい、
三月も去ってしまう」 わけです。一日一日を無為に
過ごして、逃げ足の速い二月にまんまと逃げられ
ないように、気を引き締めるのもあと2 日。速い

いつもブログに訪問して下さる皆さん、
ありがとうございます。何とか2月もやと更新すること
ができました。まだまだ仕事三昧の連続で、ままなら
ない状態が続きます。どうかご理解の程、気長に
お待ち下さるよう、よろしくお願い致します。

陽が沈むのが日に日に遅くなっているように感じます。
少しずつ少しずつ、確実に春がやってきています。

 春よ来い 早く来い


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「上杉鷹山」

一年一年を重ねながら、毎年新たな気持ちを持つ。
職場の新年会の席で、上司が訓示を述べ、アメリカ
の35 代大統領、ジョン ・ F ・ ケネディが 「最も尊敬
する日本人」 と言わしめたほどの殿様として名前を
挙げたのが、米沢藩9 代藩主 ・ 上杉鷹山 という。

上杉鷹山 (うえすぎ ようざん) は、米沢藩 (現在の
山形県) の9 代目藩主です。財政難に苦しむ米沢
藩で藩政改革に成功し、中興の祖と仰がれる、
江戸時代屈指の名君として知られます。

上杉鷹山は藩主に就任すると、先代からの家老たち
と衝突することをいとわず、3 つの改革を断行します。
すなわち 「財政再建」 「産業振興」 「心の改革」 とも
いえるものでした。注目すべきは心の改革で、これは
藩士だけでなく領民に対しても、単に与えられるのを
待つのではなく、「自分は藩のために何ができるか」
という意識を育て、藩民全体で改革に向かう機運を
興したのです。

そのために上杉鷹山は自ら先頭に立って質素倹約の
生活を貫き、また領内を足繁くまわって領民と言葉を
交わし、信頼関係を築いたといわれます。米沢藩を建
て直した際の根本方針の精神となったのが、「自助 ・
共助 ・ 公助」 の三助政策。2020 年の自民党総裁選
に名乗りを上げた菅義偉官房長官 (当時) が 「自助
・ 共助 ・ 公助」 を理念として掲げましたが、これは
もともと上杉鷹山の思想だったと言われています。

上杉鷹山の三助の思想とは、自ら助ける、すなわち
「自助」。近隣社会が互いに助け合う 「互助」。藩政
府が手を貸す 「扶助」 です。これだけ見ると 「困った
ことがあれば自分で何とかしろってこと?」 と感じて
しまう方もいるかもしれません。しかし、上杉鷹山が
どのような目的で 「三助の思想」 を掲げたのだろうか。

まず、「自助」。実現のために、鷹山は米作以外の
産業を積極的に興しました。新たな特産品や仕事
が生まれれば、自分自身の力で生活していける
「自助」 となります。さらに農民に五人組 ・ 十人組
などのグループをつくり、その中で互いに助け合う
こと 「共助 (互助)」 としました。身体や立場の弱い
人々は、このグループで養うことにしています。
また、グループ内で対処できない事態が起こった
際は、近隣のグループが手助けします。

最後に 「公助 (扶助)」 とは、グループ同士の協力
でもしのぎ切れない飢饉などの重大な事態が起こっ
た際に、藩政府が手を貸すことを言います。「天明の
大飢饉」 では鷹山自ら質素倹約に努め、その姿を
見習って富裕層も貧しい人々を助けたと言われる。

上杉鷹山は 「民の父母」 という深い自覚と責任と、
深い人間愛からくる人々への限りない愛情と真心で
接したのでした。現代社会は制度的には江戸時代
よりはるかに恵まれています。本当に今の社会は
生きやすいでしょうか? 参院選で初当選以来、
一度も登院せず、歳費や期末手当など少なくとも
計約1600 万円が支給され、政党助成金の議員
配当分もある。そんな国会議員もいるかと思うと、
「今、私たちの時代にも上杉鷹山がいてくれたら」
と、そう願わずにはいられない。

本当に学ぶべきは彼の人柄であり、精神であると
思います。幸姫への愛、そして民への愛と信頼、
これこそ子どもたちへ私たちが伝えなければ
ならない最も大切なことのように思えてきます。


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150年後の 「国宝展」 (表慶館)
   ~ワタシの宝物 ・ ミライの宝物~

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今年で創立150 年を迎えた東京国立博物館。開催中の特別展
「国宝 東京国立博物館のすべて」 は、所蔵する国宝すべてが
公開されることもあり、大きな話題を呼びました。一方、こちらの
展覧会には国宝はひとつもありませんが、150 年後には国宝が
ザクザクかも? 西暦2172年に伝え残していきたい国宝候補を
紹介する、ユニークな展覧会だったので出かけて来ました。

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東京都国立博物館 ・ 表慶館 「150 年後の国宝展」 会場入口
この展示会の鑑賞料は無料なのですが、ただし、東京国⽴博物館
総合⽂化展観覧券、または開催中の特別展観覧券で観賞可能。
私は博物館の展示と合わせて鑑賞しようと、通常の入場券を購入。
正門入り口で、近所の老夫婦と遭遇。聞けば満70 歳以上の方は、
総合文化展について無料なんだそうです。お二人が無料で、私は
1000 円。お年寄りに優しい公共施設と思い知らされました。(笑)

「表慶館」
博物館の敷地内にある展示館の中で、最も古い建物が表慶館です。
「慶びを表す」 という名のとおり、当時の皇太子 (後の大正天皇) の
ご成婚を記念して建設され、明治42 年 (1909 ) に開館しました。
外観は、中央と左右に美しいドーム屋根をいただくネオ・バロック様
式で、上層部の外壁面には製図用具、工具、楽器などをモチーフに
したレリーフがあります。入口には、2 頭のライオンが鎮座しています。
明治末期の洋風建築を代表する建物として昭和53 年 (1978)、
重要文化財に指定された。表慶館は現在、展覧会やイベント開催
時以外は内部非公開なので、今回のイベントで内部が見られます。

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入館後まず目にする光景がこれ。光が射しこむドーム天井から垂
れ下がる垂れ幕の演出が、会場の雰囲気にもあって荘厳な気持ち
にさせてくれます。ちなみに展示室は、ここを中心に左右に展開
されます。博物館での展覧会は撮影NGですが、すべて撮影OK。

創立150 年を記念した 「国宝展」 が話題を集める東京国立博物館
で始まった、もう1 つの 「国宝展」 であるスピンオフ企画の主役は、
企業、そして個人。トーハク史上初の試みとなる、公募で集めた品々
を “150 年後の国宝候補” として紹介する、過去例のない展覧会。
アナタにとっての、150 年後 (西暦2172年) の国宝候補は? と
いうもの。「世界に誇れるモノ」 「生活と深い関わりがあるモノ」 「孫
やひ孫に残したいモノ」 などをエポックなタカラモノを国宝候補とし
て紹介。これまでにないユニークなイベントです。

「150 年後の国宝展」
会 場  東京国立博物館 表慶館
開催日  2022 年11月2日 (水)~2023 年1月29日 (日)
鑑賞料  無料 (国⽴博物館総合⽂化展観覧券が必要)

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「企業部門」
とくに企業側が推薦するモノに関しては、単に売りたい、広めたい
といった営利視点の選考ではなく、(その企業にとって) 過去や現
在という 「時代を象徴するモノ」 であることを第一に考えたようです。
「こんなものもあるんだぁ」 という新しい発見があったり、「いわれれ
ば確かに」 と納得できるモノも。かなり興味深い内容となってます。

「ゴジラ (東宝株式会社)」   (上)
会場入ってすぐに鎮座するのは、ご存じ 「ゴジラ」。昭和 29 年 (1954)
に登場して依頼、特撮という手法も含めて、日本を象徴する特撮界の
エポックな存在のひとつにまで成長しました。 会場にはゴジラの縮小ス
ケールオブジェのほか、1954 年公開の映画 『ゴジラ』 の 「ビクトリアル
スケッチ」 と呼ぶ、作品のイメージスケッチをまとめた絵コンテブックや、
複製台本といった貴重資料の展示も。ビクトリアルスケッチ表紙には、
特撮の父、円谷英二監督の署名もありました。
「機動戦士ガンダム (バンダイナムコグループ )」    (下)
言わずと知れた、大人気ロボットアニメ 「機動戦士ガンダム」 のガンダムも、
150 年後に残したい国宝候補に! 展示されているガンダムは、横浜で
開催中の “動くガンダムプロジェクト” (2023年3月31日まで) の稼働確認
のために製造された 1/10 スケールモデル (全長1.8m)。本来、プロジ
ェクトの開発陣しか見れない試験機で、一般公開されるのは本展が初との
ことです。横浜のガンダムがほぼ忠実に超リアルなガンダムでした。

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「au Design Project (携帯電話 ・ KDDI 株式会社)」
「デザインケータイ」 という新しいジャンルを生み出した au Design 
Project は、携帯電話に機能だけでなく、デザインという概念をも
たらした。多くのアーティストとコラボレーションもなされ、I T 分野
だけでなくデザイン、アートの世界に大きく影響を与えました。

この携帯に憧れた方も多かったのではないでしょうか? 2003 年
〜2017 年に取り組んだプロジェクト 「デザインケータイ」。国内外
で活躍する気鋭デザイナーによる提案型ケータイは、大きな反響
を集め、その一部はニューヨーク近代美術館に永久保存されて
いるほどです。とくに赤 ・ ベージュ ・ 水色や、黒 ・白のボタンが
鮮烈だった 「I NFOBAR (インフォバー)」。(下右) 「W11K
2003 年」 ・「 PENCK 2005 年」 (下左) 携帯電話は、いつも
持つものだから格好よく美しいほうがいいと、携帯電話会社が
アーティストなどと組んで個性的な製品を出したんですね。

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「ハローキティ (株式会社サンリオ)」    (上)
年齢問わず、幅広い世代から支持され、グローバルな活躍を続け
ている 「ハローキティ」 は、2024 年で誕生から50 周年を迎える。 
会場では誕生の翌年となる昭和50 年 (1975) に発売されたとい
う、超貴重な 「ぬいぐるみ」 第1 号が展示されています。正面から
ライトアップされてできたぬいぐるみの影が動き出すという、可愛ら
しい仕掛けもあり! 見逃せない。日本のKAWA I I 文化を代表
する 「ハローキティ」 は、近年では国連と協働でSDGsをグロー
バルに推進する活動も行うなど、人々に思いやりの心と笑顔で
「ハロー」 と言い合える世界を生み出しています。

「たまごっち (株式会社バンダイ) 」     (下)
平成8 年(1996) に登場し、当時社会現象ともなった、手にすっぽり
収まる小型電子ゲーム 「たまごっち」。デジタルペットという新しい発
想と、手間をかけ、世話をすることでキャラクターがユーザーに呼び
かける仕組みは、世界中で支持されました。「誕生」 や 「死」 の概
念を取り入れていることも特徴で、住環境の問題などからペットを
飼えない子どもにも 「生死」 の一端にふれる機会にもなりました。
1996 年発売の初代たまごっち (下右) から、2021年発売の最
新機能を搭載したたまごっちまで、これまでのたまごっちの歴史
が見られます。子どもの頃に育てたたまごっちを探してみては?

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「スーパーカブC100 (本田技研工業株式会社)」  (上左)
昭和33 年 (1958) 誕生のスーパーカブ。耐久性にすぐれ、燃費
がよく、気軽に乗れるスーパーカブ。単なる 「移動手段」 の枠を超
え、各地の生活スタイルやニーズに合わせて独自の進化が続き世
界の人々の暮らしに欠かせないモビリティになりました。現在まで
に世界160カ国以上、累計1億台以上を販売する超々ベストセラ
ー車。ノスタルジックなデザインも雰囲気あっていいです。
「ポテトチップスのり塩 (株式会社湖池屋)」   (上右)
日本で初めて 「のり塩」 味のポテチの量産を行った湖池屋。ポテ
チ自体はアメリカ発祥といわれるが、試行錯誤を重ね、日本人に
とってなじみの深い味を目指して、のり塩 (1962年発売)を開発。
今や国民的スナックとなり、娯楽や団欒という場で、無くてはなら
ないものの一つとなった。会場では、スマホを乗せてポテトチップ
スの歴史を巡る旅風をジオラマとなっていて面白かった。
「キッコーマン醤油 (キッコーマン株式会社)」   (下左)
キッコーマンしょうゆのルーツは、江戸時代初期にさかのぼる。
原料の大豆・小麦の産地に近い下総国 (千葉県) 野田でつくら
れ、現在まで日本の食文化の発展に寄与し、世界で100 ヵ国以
上で使用されている。「しょうゆ卓上びん」 は、1961年に発売さ
れ機能性の高さとスタイリッシュなデザインが評価され、誕生
から50年以上そのデザインを守り続けているようです。
「初音ミク (クリプトン・フューチャー・メディア株式会社)」 (下右)
「初音ミク」 は、歌詞とメロディーを入力して歌を歌わせることが
できるソフトウェア。専門的な知識や経験の有無に関係なく、
より多くの人が容易に創造の世界に触れられ、さまざまな創
作物が、インターネットを中心に増え続け日本のみならず、
世界各国で利用者を獲得。誕生は2007年 (平成19 年)。

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「セブンイレブン (株式会社セブン&アイ・ホールディングス)」
もはや生活になくてはならない存在といえるコンビニエンスストア。
その最大手 「セブン-イレブン」 は、現在まで続くコンビニのスタン
ダードといえる 「24 時間営業」 「年中無休」 「ATM 機能」 「公共
料金の支払い代行サービス」 「オリジナル商品の開発」 などと、
流通業界で初めての取り組みを重ねた業界の先駆者です。

いまから48 年前、日本初のコンビニは東京 ・ 豊洲に1 号店が
オープンしたのは昭和49 年 (1974) でした。誕生からまもなく
半世紀を迎えます。酒類の他に生活用品、ホウキやソロバン等
も売られていて、赤電話も置いてありました。開店時、1番最初
に売れた商品は、800 円のサングラスだったそうです。(下右)
午前7 時の開店を待って買ったお客さんがいたそうなんです。
会場にはノスタルジックなミニ店舗のほか、新旧ユニフォームも
展示されていました。

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「個人 (一般) 部門」
「ワタシの宝物、ミライの宝物」 というテーマで一般公募をおこない、
全国からたくさんの 「150年後の国宝候補」 が寄せられたようです。
家族の思い出が詰まったもの、いつまでも残したい地域の建造物
や景勝地、暮らしの中で愛着があるもの。それぞれの宝物に添え
られたエピソードには、私たちが大切にしてきた価値観、そして未
来へのメッセージが込められています。その中から博物館が選ん
だもの、そして選考委員が特別賞に選んだ 「個人(一般)」 展示
は、2 階の円形エリアに展示されていました。わたしたち一人ひ
とりが大切に思うものとして未来に託すもの。シニア世代の方々
には、懐かしいものもたくさんあったと思います。

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「足踏みミシン」   (上)
現在では、電動式のミシンが主流となっていますが、1960 年ごろ
までは、この足踏みミシンが主流のタイプでした。足踏みミシンとは、
足の上下運動によりミシン針を動かす昔ながらの人力ミシンです。
子供の頃、家にあった記憶の方もいるでしょうが、すでに見たこと
がないという人も多いようです。このミシンは、祖母が洋裁の仕事
をしていた時に使用していたものをお孫さんが出展したそうです。
「よい子を育て、狭い国土の中で学力と国力を上げて発展を目
指した時代のひとつのシンボル」 と評価されたようです。
「おばあちゃんの白いハヤシライスレシピ」   (下左)
幼い頃食べていたハヤシライスは、おばあちゃんが作る白いハヤ
シライス。大きくなるまでそのハヤシライスが他の家と違う事を知
らなかったという。そのハヤシライスは、お母さんが作るようになり、
今では息子さんに作ってあげる。息子は会ったことのないおばあ
ちゃんをハヤシライスを通して知ることになります。4 世代に渡り
愛されているレシピを伝えたいと公募したようです。150 年後の
食事はどうなっているか、食文化は違っているかもしれない。
いずれにしろ、レシピを紙に残すことが無くなってるかもしれない。
「努力の足跡 英単語帳」    (下右)
昔、受験生は隙さえあればこれを開いて必死に英単語を覚えて
いたようです。しかし、150年後にはグローバル化や電子化など
が進み、勉強のやり方も変わっているかもしれません。こんなに
もアナログな方法で、知識や情報の蓄積や記憶をしたいたのか
と未来の人はびっくりするでしょうね。

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「手塚治虫作品」   (上)
マンガの神さま 「手塚治虫作品」 のSFマンガやアニメにはアトム
のようなロボットや明るく輝く未来都市など、未来の宝物になりそう
な夢のあるモノがたくさん出て来ました。選考者の方は、手塚治虫
作品を「あらゆる人々に創作意欲をたきつけ、多くの人に漫画家
になれる可能性を広げてくれた」 とコメントしています。日本文化
としての漫画が世界に広がった原点のような手塚治虫作品です。
「煮干しのコレクション」    (下左)
一際目立っていた異色な国宝候補がこちら。日本各地で収集さ
れたという 「煮干しのコレクション」 です。展示に選ばれた理由が、
「魚介類を豊富に摂取する日本独特の食文化のニッチさがあらわ
れている」。こちらも相当な思い入れがあるに違いない。ノドグロは
島根県産で、コクのあるだしがとれます。サバの煮干しは長崎県産。
ほんのり甘みが出るといいます。各地で出会うさまざまな煮干しの
姿や味は、まさに和食の味 「だし」 に魅了される。将来、国宝に
なるぐらい大事なものかもしれませんね。
家庭用ゲーム機 「ファミりーコンピュータ」   (下右)
いわずと知れた家庭用ゲーム機 「ファミコン」 の登場は、まさに事件
でした。登場は昭和58 年 (1983)。黄ばんだボディが時代を感じ
させます。ゲームから色々な事を学んだ子供時代。ファミコンが無か
ったら、今と全く違う時代だったかもしれない。150年後の事を考え
た時に、日本発で世界のテッペンを取った一つになると思います。
任天堂の世界的な認知度を含め、ゲーム機器やゲーム文化は、
まさに日本の誇るべき宝かも知れません。

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「祖母から誕生日にもらったブックマーカー」 や 「歯科技工士を目
指して毎日彫刻した歯冠彫刻模型」 など、一般公募だけで67件
が紹介されていました。よくある博物館や美術館の展覧会とはか
なり趣が異なるイベントですが、興味深い展示も多いため、結構
じっくり見入ってしまう方が多かった気がします。それぞれ思い
入れが込められた展示の数々。見ているとその時代の記憶や
思い出がよみがえってきます。それらがどう将来に残っていくか
思いをめぐらせるのも楽しいかもしれません。もし、150年後に
残したい宝物、あなたにとってはなんですか? 






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「卯年」

...2023/01/29 15:54...

日本列島。
時ならぬ記録的な寒波に見舞われ、
大雪の影響によりJR京都線や琵琶湖線で列車が
立往生、多くの車が動けなくなった新名神高速道
路の立往生等、各地で被害が続出だ。東京も
雪こそ積もらなかったが初雪があった。連日の
寒波に身が縮む思いだ。

この期間は、一年の中で寒さが最も厳しくなる
頃とされ、この寒の時期に汲まれた水が 「寒の水」。
寒の時期に作られた味噌や醤油、酒は 「寒仕込み」
と呼ばれて珍重されますが、この仕込みに欠かせ
ないものが 「寒の水」。

一年で一番寒いこの時期の水は質が良く、柔らかな
味でいつまでも腐ることなく保存出来るといわれます。
寒さの厳しい時期ですので、雑菌の繁殖が抑えられ
るためでしょうか。長期保存の必要な味噌や醤油の
製造に適したもなのでしょう。また、その柔らかな
味わいが酒の味を良くするのだとも言われます。

寒中は寒くて辛い時期ですが、寒中の厳しい
寒さも上手に付き合えば生活に役立つものに
することが出来る。昔人の知恵には感服しますね。

さて、新年明けたと思ったら、1月も、もうあと2日。
新しい年を迎え、それぞれに思いを新たにしている
と思います。年の初めは見上げる空も、吸い込む空気も、
普段見慣れた風景さえも、すがすがしさを帯びています。
気分が一新され 「今年こそは」 と決意に燃えた人も
多かったことでしょう。

兎年は 「飛躍」 や 「向上」 の年。
兎には跳ねる特徴があるため、景気が上向きに跳ねる、
回復すると言われており、株式市場にとっては縁起の
良い年として知られているようです。政治にはその願いに
こたえてほしいが、新年早々からの 話題は政局ばかり。
政党が自らの無病息災を祈るだけでは 春はまだ遠い。

「ウサギの上り坂」 とは、物事が良い条件に恵まれて
早く進む たとえだ。ぴょんと飛躍できる、そんな一年に
なってほしい。まぁ、ウサギのように突っ走って後に
亀に追い越されても・・・・と言い訳をして、今年は
「亀の遠足」 で行こうかなとも思ったりします。

お知らせ
私の方は、正月休み明けから何で? と、思うほど
仕事が急に多忙になり、今日に至っております。
従って、今までのようにブログを更新する余裕さえ
なくなりました。今回は何とか更新出来たのですが、、
仕事を優先しなければならず、今後、いつ更新でき
るか分かりません。誠に勝手ではございますが、
ご理解の程、よろしくお願い致します。更新時には
随時、お知らせいたします。



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「卯年」

今年は卯年です。
十二支の4 番目に配されているウサギは、おとなしくて
可愛い動物の代表格で、月で餅つきをしているという
ロマンも手伝ってか、幼稚園や小学校では情操を育む
一助としてよく飼われているようだ。ところが良く考えて
みると昔話などでは、ウサギはおとなしくってかわいい
というイメージとは違った役回りをさせられていることの
ほうが多いような気がする。

イソップの寓話にでてくるウサギとカメの駆けくらべでは、
ウサギの慢心による失敗が語られ、古事記にみえる神話
の因幡の白ウサギは、島から本土に渡ろうとしてワニを欺
いたために、皮をむかれてしまうというなんとも痛ましい話だ。
また、日本昔話のカチカチ山は、タヌキに悪さをされた爺に
代わってウサギが仕返しをする物語だが、タヌキに大やけど
をさせたり、泥舟に乗せて死に至らしめるなど、かなりやり
過ぎの感がある。

なぜ、このようにウサギは、その持つイメージとは逆の扱われ
方をされてきたのだろうか。十二支の中で、寅と竜の両雄に
挟まれた 「卯」 の立場は極めて微妙だから、生きてゆくため
に、常に何らかの知恵を働かせている必要があったから
なのだろうか。

職場等をみわたしてみると寅年の先輩は虎のごとく勇猛果敢、
辰年の方は龍のごとく沈着冷静に振る舞い、卯年生まれの方
は物語の世界とは違って、実際のウサギのごとくほとんど自己
主張もせず、むしろ目立たぬように生きてる気がする。干支の
もつ性質が、その人の性格に表れるというのは全てではない
にしても、あながちそうではないとは言い切れない気もする。

「ウサギ」 という名称は、インドでウサギのことを 「跳ねる
もの (ウドササカ)」 と呼んでいたことから、これがウサギ
という言葉になったのではないかとも言われている。
「うさぎ うさぎ 何見て はねる 十五夜お月さま見て
跳ねる」 という、江戸時代から歌われているわらべ歌もある。

飢えた老人に恵む物が無かったため、自分の体を提供した
というウサギをめでて、神様が美しい月で暮らすことができ
るようにしてやったという神話もある。これほど様々なとらえ
方で語られる動物も珍しいのではないか。

そんなウサギも今では、医学などでも貢献してくれている。
卯年に当たり、敬意を表して良い年を願いたいものだ。
一生懸命、一所懸命、一緒懸命、懸命が夢を開く。


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 明治神宮初詣 ・ 2023

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初詣、皆さまはどちらへ参拝に行かれたでしょうか? 私は毎年、
大混雑の日を避けて都内での参拝は、1月末頃に職場の仲間と
お参 りします。けれど今年は、家族で明治神宮へ出掛けました。
良い年にしたい・・・いろいろな思いを込めて新年祈祷 をしました。
昨年は厄払い祈祷の先輩のお供でしたが、今年は天気もよく、
風も無くおだやかな一日でした。今年はちょっと強めに神頼み。
年明け早々よくなかったので・・・・。(笑) ちょっと明治神宮の
様子を交えて紹介します。

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「南参道 ・ 大鳥居」   (上)
明治神宮の南参道入口で、原宿駅の神宮橋を渡ってすぐにあり、
明治神宮参拝のメインコースです。 南参道最初の大鳥居です。
鳥居は神様の住まわれる世界への入り口であり、私達の住む外界
との境界です。明治神宮はいくつかか鳥居がありますが、その都度
くぐる前に一礼し、参道の真ん中を避けて両端を歩くとされています。
参道の真ん中を正中と呼び、神様が通る道とされているためです。
一揖 (いちゆう) という作法になります。私達も端っこを通過します。

まずは最初の大鳥居をくぐると、すぐに空気が変わります。 (下左)
玉砂利のひかれた大きな参道へと足を踏み入れると全くの別空間
に入ったことが肌でわかります。ここは、都心でありながらも、力強く
他の神社とは比べ物にならない霊威と働きを感じるのです。それだ
け特別なところでもあり、重要な神域でもあるようです。南参道を進
むと人工の渓流に架かる 「神橋」 があります。(下右) 湧水から流
れでた短いせせらぎが、山手線の原宿駅ホームに突き当たる手前
で地中にその姿を消してしまっているようです。橋を渡ると 「代々木」
の森があります。この地には昔から代々樅の大木が育ち 「代々木」
という地名が生まれました。

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「大鳥居」 の登場です! これは大きいよりデカイという感じです。
北参道と南参道が交わる場所に立つ大鳥居は、檜造の明神鳥居
としては日本最大の木造鳥居です。(上)  高さ12 m、柱の太さが
直径1.2 メートル (下右)、重さが 13 トン もあり、柱間は17.1m
あるそうです。落雷により破損した為に再建時、日本にはこのよう
な大きな檜はなかったのですが、東京の材木商が台湾まで探しに
行き、阿里山の連山である丹大山にある巨木を発見、台湾の人々
の協力により日本に運ばれてきたそうです。ここまででまだ半分。
長~い参道が続きます。玉砂利を踏み、身よ清めながら進みます。

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社殿前の第三の鳥居 (南玉垣鳥居)。(上)
大鳥居から参道を直角に曲がると、少し小さな第三鳥居が見えて
きます。よく見ると真新しい鳥居です。旧鳥居は大正9 年、鎮座時
に建立した鳥居で、平成32 年 (2020) の鎮座百年大祭に先立ち、
南玉垣鳥居 (第三鳥居) を建て替えたんだそうです。高さ約8 メー
トル、笠木の長さ11.5 メートルの明神鳥居。材はすべて国産の檜
で、用材調達より 6 年の歳月を費やしたようです。檜の香漂う素木
(しらき) の美しい鳥居を仰ぎ見る参拝者の顔も輝いていました。

神社は聖域であり、神聖な場所ですから、お参りする際は、知らず
知らずにたまってしまった罪穢れ (つみけがれ) を、清める必要が
あります。かつては神社に参拝する際に、海や川で禊 (みそぎ) と
いって、その水で身を清めるというのが本来の形でしたが、現在では、
その代わりとして、手水舎 (下左) で、手と口を清めて参拝するとい
う形になったようです。コロナの影響で、手水舎の柄杓は撤去され
竹筒から水が出ています。また参道の脇にも設けられていました。

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原宿の街は絶えずにぎやかですが、神社の鎮座する神域としては
相いれない雰囲気を持っています。とにかく大きい神域なので、拝
殿にたどりつくまでも結構、歩くことになります。その歩く道すがら、
段々と心が静まってくるのがわかります。南参道の大鳥居からここ
まで来るのに約10分くらいかかります。南神門には正月飾りが
ありました。「絵馬」 (下左) 「守護矢」 (下右) 大きいですよ。

「南神門 」
ここから真に厳かな気分になります。正月には大きな絵馬が飾ら
れます。菊の花の透かし彫りの門が綺麗です。 お参りしたのが
早朝だったので、なおさら神聖な空気が漂って、寒さと荘厳さで
背筋伸びっぱなしでしたよ。 (笑) 東京大空襲時は、米軍機が
境内上空に侵入、焼夷弾を投下し本殿・祝詞舎・拝殿・神饌所
等の各建物より火災が発生、南神門と 北神門及び北内院廻廊、
東西神門及び廻廊等を除いて全て焼失したようです。南神門等
は、大正9 年 (1920) の創建時から現存しているらしいです。

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菊の花の透かし彫りが施されている南神門を潜ると、拝殿に面し
た広場に出ます。東京都心とは思えないような気持ちの良い空が
広がっています。初詣では、例年日本一の参拝者数300万以上
が参拝します。この辺は人で埋め尽くされます。参拝客が玉砂利
の参道に長い列をなし、厳しい冷え込みの中、カップルや家族連
れ、振り袖姿の女性らが肩を寄せ合いながら社殿に向かいます。
そのほか、大相撲の初場所前に横綱土俵入りや、さまざまな年中
行事まで 幅広い祭典と行事もここで行われます。

東西にそれぞれ 「西神門」 (下左) と 「東神門」 (下右) があります。
本殿の建築物は和の作りだけれど、どことなく洋風で、伊勢神宮な
どほかの古い神社と比べて、明治神宮は建てられた時期 が新しい
から、やはり違いを感じます。日本古来の厳かさの中に、 明治人と
して西洋の優れた技術を取り入れ、日本人たるものとした姿が感じ
られます。初詣は一方通行なので元へは戻れません。東神門から
北参道を通って、遠回りして原宿駅へ戻る感じになります。

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「明治神宮 ・ 外拝殿」
明治神宮は、明治45年明治天皇、大正3年に昭憲皇太后 が崩御
になり、御神霊をまつるため大正9 年 (1920) 代々木の地に創建
された割と新しい神宮です。拝殿や本殿もこの時に造営されたが、
空襲で焼失。現在する拝殿や本殿は、昭和33 年 (1958) 、造営
されたものです。再建後、外拝殿 → 内拝殿 → 本殿に変更された。
外拝殿 (げはいでん) は銅板葺の入母屋根をもつ建物で、屋根の
斜面が正面を向いた 「平入り」 と呼ばれる作りで、手前に向かって
迫るように広がる優美な曲面が印象的です。

拝殿に着いた時にはゆったりとした感じでしたが、時間がたつに従い
次から次へと参拝客は訪れ、境内は人でいっぱいどころか、南神門
から第三鳥居まで行列が伸びていて、入場制限がなされている
しまつ。さすが参拝客、日本一を誇る明治神宮という感じです。

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初詣のお賽銭箱は、最前列にいくつもあるのですが、拝殿前に設
置した囲いに白い布を敷き詰めたところへ、お賽銭を投げ入れる
ようになっています。広い広い、これはもうお賽銭の広場という感じ
です。水を張ればプールのようです。(笑) 皆さん願い事がたくさん
あるらしく、なかなか前に進みません。賽銭箱の近くで拝んでいる
と、前に進めない方が後ろからお賽銭を投げる方もいて、これが
頭に当たって、特に五百円玉は痛いんですよ。お札にしてよ。(笑)

近年、硬貨預け入れの手数料を有料化する金融機関が増えた為、
お賽銭は100 円以上でお願いしますという神社も現れたようです。
1 円玉1000 枚預けて、手数料が 1100 円。町の小さな神社が、
ピンチに陥っているんだそうです。大量の小銭の預け入れは、窓
口業務の負担が大きく人件費の増加に繋がる。お賽銭の数%が
手数料へと消えてしまう。せっかくお賽銭入れても、手数料が取ら
れるようだったら願い事も半減するのでしょうかね。

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「第69 回全国少年新春書道展」 
伝統ある書道を通じて小中学生の豊かな情操の育成に努めようと、
毎年1月に開かれている全国少年新春書道展の特選受賞者の書
が社殿前の回廊に展示されていました。全国の小中学生から応募
された30,751点のうち、特選300点 (小学生195点、中学生は
105点)、準特選169点が決まり、特選の作品は御社殿前の廻廊
にて、1月5日から1月30日まで展示されるようです。なんだか清々
しい風景で、皆さんの力強い筆書に感心。いずれも力作揃いで、
小学生や中学生が書いたとは思えない作品ばかりです。

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いずれ劣らぬ筆書を感賞しながら、小学生の時、書道教室に通っ
ていて、書道はただ単に書くというだけでなく、その意味もしっかり
と学ぶようにと教わったことを思い出しました。書道教室に通って
いた近所の高校生のお姉さんによく意味を聞いた記憶がある。

今回、力作の中で特に目に付いたのが 「認め合う心」 という筆書が
多数出品されていました。今年にかける意気込みさえ感じました。
人にはそれぞれの考え方があり、個性がある。人間がある物事を
見るとき、初めからその全体を知り尽くすことは難しく、自分なりの
角度や視点から見ることになる。このため、人によって様々なもの
の見方や考え方が出てくる。十人十色。しかし、誰もが自分の意
見だけにこだわっていたのでは何も解決しない。互いの個性や立
場を尊重し、相手との違いを認め、謙虚に学ぶことで、より良い解
決方法が見つかる。そして、自分自身の成長にもつながるだろう。
「認め合う」 ことの大切さが希薄になっているから、いろんなところ
でトラブルが起きる。相手の考え、思いを尊重し合うことは非常
大切だと思います。

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「東雲春光 (しののめしゅんこう)」   (上・右側)
春はあけぼのなどといいますが、あけぼのになる手前の茜色にな
ってゆく空のことを東雲といいます。春光は春の日ざしですよね。
東の空が茜色に染まりかかり、春の柔らかい日が射そうとしてい
るところ、です。これから一日がはじまる、一年がはじまるとゆう、
すがすがしい気持ちと、襟を正してはじめようとする意気込みの
ようなものが感じとられる言葉だと思います。
「飛竜乗雲 (ひりょうじょううん)」   (下左・右から2 つ目)
時代の流れに乗って、英雄や賢者が才能を発揮することのたとえ。
「乗雲」 は、時代の流れに乗ることを意味し、「飛龍」 は、龍が雲に
乗って天に上る ・ 英雄が時に乗じて勢いを得るという意味がある。
「実力者が、機会を得て活躍すること」 のイメージですが、大切な
のはこの 「機会を得る」 ことです。ただ活躍しただけではなく、下
積み期間があったり、希望を捨てず、常日頃からの努力を忘れな
いことが重要だという想いが込められている言葉かもしれません。
「至誠動天地 (しせいどうてんち)」   (下右 ・ 右から3 つ目)
一生懸命誰よりも努力すれば、必ず道は開ける。自分を信じ希望
を持ち続ければ、天地も助けてくれるという意。『至誠にして動か
ざるものは、未だこれ有らざるなり。誠ならずして未だ能く動かす
もの有らざるなり』。孟子にあるこの言葉を吉田松陰は、生前どう
しても実感することが出来なかったそうです。彼自身は、自分の
「誠」 が足りない為であると反省していたという。結局、伝馬町の
牢獄で一生を終えた後、彼の 「至誠」 は、明治維新という形で、
木戸孝允や伊藤博文らによって 「世の中を動かす」 ことになっ
たようです。吉田松陰も、この言葉を座右の銘としていたという。

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「栄耀栄華 (えいようえいが)」   (上 ・ 左から2つ目)
「栄耀」 は栄え輝く、栄えてぜいたくな暮らしをすること。「栄華」 は
華やかに栄える意。財産や権力を得て、ぜいたくの限りを尽くすこと。
藤原道長や豊臣秀吉のような人物が 「栄耀栄華を極める」 という用
い方をするが、今日では成り金が贅沢な生活をひけらかす様をいう
ようです。まっとうな生き方ではなく、わけのわからぬやり方で儲け
て、贅沢三昧にふけっていては、栄耀栄華の夢が破れるのも早い。
「泰然自若 (たいぜんじじゃく)」   (下左 ・ 真ん中)
何事にも動じず落ち着いた様子のこと。「泰然」 は落ち着いた状態
を指す言葉で、その人の態度や姿勢に対して使われる。「自若」 は
慌てない様子を指し、特に何かトラブルが起こっても慌てないさまに
対して使われます。泰然自若を英語にすると presence of mind
となり、「落ち着きのある心」 といった感じでしょうかね。つまり、「落ち
着いていて、どのような場面に直面しても、動揺したり平静さを失っ
たりせず、平常心を保っている様子」 を意味する四字熟語です。
「創意進歩 (そういしんぽ)」   (下右 ・ 右から四つ目)
創意とは新しい視点からの深い思索を言います。社会の進歩 ・ 発
展はいつの時代も、創意に富む人たちによって切り開かれてきた。
「進歩」 は、物事が良い方向や望ましい方向に進んでいくことです。
「歩」 という文字が入っているため、大幅なステップアップではなく
一歩ずつ進むニュアンスになります。変化の著しいこの時代、私た
ちには、時代や社会から謙虚に学びながら思索を深め、新しい視
点からものごとを考えていく資質が求められています。人間として
の教養を培うとともに、社会人として健全な判断のできる良識と、
創意に富んだ考え方のできる資質の育成が大事なのでしょう。

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「ご神木 (夫婦楠)」   (上)
拝殿の斜め前には、大きな楠 (くすのき) があります。拝殿を守っ
ているように見えますが実は2本のご神木です。 二っつ揃っている
ので、両樹木は 「夫婦楠」 として親しまれ、縁結び、夫婦円満、家
内安全の象徴となっています。授与所 (おふだ ・ お守り ・ おみくじ・
御朱印等) は、明治神宮会館前に特別に設置。(下左) 明治神宮
のおみくじは、吉凶のおみくじではなく、御祭神にゆかりの深い御製 ・
御歌で、「大御心 (おおみごころ)」 と題して授与されます。(下右)

私が授与されたのは、「ひとごとの よきもあしきも 心して きけば 
わが身の 為とこそなれ」。人々の言葉は様々です。それを聞き流さ
ず、あるいはこれに左右されて、つまらぬ心配をしないで、注意深く
聞くことが大切です。心がけ次第で、すべてがわが身の為となります。
と、いう感じでしょうか。

「初もうで 政治頼れぬ 人の波」






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    いつも訪問して頂きありがとうございます。                      

皆様、よいお年をお迎えください。

...2022/12/28 22:45...

慌ただしい中にも大掃除をする家庭もあろう。
年末に大掃除をするのは、歳神様を迎えるためらしい。
歳神様は年の初めに家を訪れ、幸福を授けてくれる
神様で、稲の魂とも言われるようです。玄関にしめ飾り
や門松を飾るのは目印にするためだという。

「年の瀬」
年末になると年の瀬ともいいますが、年の終わり
ごろを表す言葉です。似た言葉に年末、歳末、
年の暮れも使われますすが、年の瀬には押し
迫った あわただしい感じが含まれています。

この 「瀬」 とは、川の浅い個所、流れが速い、急流、
激流個所の事で、船で通るのが困難な場所をさして
いるといわれます。年末のたまった支払いを行う困難
さを、川の瀬に例えて表現されています。たまった支払い
をしなければ年を越せない、支払いをすると食事代が無く
なる、暖をとる薪代が無くなる、寒くて年を越せないと
いった危機迫った状況を表現しているとの事です。

今年もあと3 日です。
かつては 「もういくつ寝ると」 の熱い想いで待ち兼ねた
お正月。「正月」 を頭に思い浮かべるだけで嬉しさが
こみ上げてきたものです。ご馳走、初詣、お年玉・・・・、
どれをとってもワクワクするような楽しみがあった。
とても幸せな気分に満たされていた子供のころの
初々しい感覚が薄れて、もう何十年になるだろうか。

あの頃は、しかし子どもだけではなく大人も、
正月をやはり特別な思いで待ち受けていたように思う。
今では長めの連休があるだけ、といった感覚かもしれない。
それでも正月はやはり、どこか心弾む気分が生まれる。

四六時中ケータイやメールで連絡を取り合う今日、
季節、時間、人との付き合いにメリハリが薄れ、筋目が
見えなくなってきました。人々が正月や年賀の行事を
欠かさず、初詣に繰り出すのは、きちんとそうした筋目
や改まった人付き合いが、じつは強く求められている
からではないかと思えてきます。

足早に過ぎゆく一年の終わりに響く除夜の鐘の音は、
変わることなく私たちを律してくれる。迎える、新たな
年が家族の幸せと健康である事を切に祈りたい。

今年も皆様と、こころ暖まるふれ愛の時間が持てました。
この一年間、訪問して下さった皆様、ありがとうございました。
感謝の気持をいっぱいこめて、 ホットな想いを贈りたい。
日一日と寒さがつのる季節のなかを、 人それそれ笑顔、
ふれ愛が、来る年もまた出会いますようにと・・・願って。

   どうか、よろしく。
   今年、起きた、たくさんのこと。
   出会った、たくさんの人。
   どうか、よろしく。
   来年、実現しそうなたくさんの夢。
   かけている、たくさんの期待。
   どうか、よろしく。
   今年から来年へ・・・・贈ります。
   どうか、よろしく。

皆さま、ほんとうにありがとうございました。
よいお年をお迎え下さい。


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2022年話題の人 「変わり羽子板」

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新宿 ・ 紀伊国屋書店へ出かけた折、新宿京王百貨店で人形の
久月で知られる久月が、「変わり羽子板」 の特別展示会を開催
されているので立ち寄ってみました。僅か3日間だけの開催です。
「変わり羽子板」 は、毎年12月に、東京 ・ 浅草橋の人形問屋が、
その年に話題になった人物などを題材に制作して 「久月」 本店
で展示しています。テレビでも必ず紹介しますので、ご存じの方
も多いと思います。直接見る機会がないので、めったにお目に
かかれません。エスカレーターが随分と混んでるなあと思ったら、
みな、展示場へ行く人達でした。(笑) 

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東京 ・ 台東区の人形メーカーが毎年、この1年に明るい話題を生
み出した各界の人をモデルに手作りしたのが 「変わり羽子板」 です。
今年はメジャーリーグの大谷翔平選手が3 回目のモデルに選ばれ、
プロ野球で日本選手のシーズン最多56 本塁打を放ち三冠王となっ
たヤクルトの村上宗隆選手、ゴルフの全米女子アマチュア選手権で、
日本勢37年ぶり2人目の優勝を果たした馬場咲希選手等が選ばれた。

この 「変わり羽子板」 は、昭和61年 (1986) から開始し、今年で36
回目。始めたきっかけは 「お正月に女の子にキレイな羽子板をあげる」
という風習と 「押絵」 と呼ばれる布などの素材を使って羽子板を装飾
する技術を伝承していくためという。そこで注目度の高い有名人の顔
を作り始めたという。ちなみに第1 回は、清原和博 (当時西武ライオン
ズ)、ダイアナ妃、パンダのトントンなどが登場し話題になりました。

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「大谷翔平選手 (メジャーリーグ)」 (左) 「104年ぶりでも獲れず」
スポーツ界からは、メジャーリーグの大谷翔平選手が昨年に続き
3 回目のモデルに選ばれました。今年は投球している姿がモチー
フで、マウンド上の躍動感が表現されています。今季も記録尽くし。
ベーブ ・ ルース以来104 年ぶりとなる2 桁勝利&2 桁本塁打、
そしてメジャー史上初となる 「規定打席・規定打球回」 をマーク。
投手では28 度登板し、166 回を投げて15 勝9 敗、防御率2.33、
奪三振219、打者では157試合出場し、打率.273、本塁打34、
打点95。今季もリーグMVP最終候補に選ばれたが残念でした。
「村上宗隆選手 (ヤクルト)」 (右)  「王越え! 村神様」
三冠王を表すという指3 本も描かれ、流行語大賞となった 「村神様」
という言葉から後光が差すイメージで背景は金色になっています。
史上初の5 打席連続本塁打を達成。シーズン最終戦には日本選手
最多の56 本塁打放ち、王貞治さんの記録を破りました。今シーズン
は打率.318、56 本塁打、134 打点の成績で首位打者、ホームラ
ン王、打点王のタイトルを獲得し、プロ野球史上最年少の三冠王に
輝く活躍を見せました。

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「馬場咲希選手 (女子ゴルフ)」 (左) 「「新人 (しんちん) 代謝」
全米女子アマチュアゴルフの大会を日本人として37 年ぶりに制し
た馬場咲希選手の姿も羽子板に描かれ、17 歳の若々しさが顔の
つやに表れています。2022 年の海外メジャー 「全米女子オープン」
に予選会を経て出場し、日本人アマとして8年ぶりに決勝に進んだ。
「全米女子アマ」 を制し、日本勢として1985年の服部道子さん以来
37 年ぶり2 人目の快挙を成し遂げました。女子ゴルフ界の新人に
よる台頭が目覚ましいことから、「新人 (しんちん) 代謝」 のタイトル
を命名したそうです。
「サムライブルー (サッカー)」  (右) 「ドーハの歓喜」
サッカーのワールドカップ (W杯) カタール大会で日本代表が決勝
トーナメントに進んだことを祝い、「サムライブルー」 のユニホームを
イメージした特別作品も急きょ制作したようです。惜しくも敗れた日本
代表の健闘をたたえるため、代表のユニフォームと 「ドーハの歓喜」
と書かれた羽子板を2 日間で作り上げたということです。日本は1次
リーグでドイツ、スペインと強豪を相次いで撃破したが、目標に掲げ
ていたベスト8 進出はならなかった。大会で日本が世界から称賛さ
れた 「結果」 は自信にしていいはずだ。「ドーハの歓喜」 を経て、
日本サッカーはどう変わっていくのか。次のW杯までの4 年間も
引き続き注視していきたい。

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話題の「変わり羽子板」、毎年、テレビで見たことはあったが、実際
に目の前で見ると本当にすごいと思いました。一筆一筆きちんと描
かれていて、しかも立体的なので職人の技の確かさに驚きました。
毎年、誰の顔を作るか社内会議で決定し、10 月初めには制作を
開始するようです。専門の職人が、型紙に 「くるみ」 と言われる布
を巻きつけ、その上から手作業で着色し、押絵を施していきます。
似せるために完成まで 1 カ月程度かかるものもあるようです。

いずれも職人の手による力作揃い。ちょっと気になるのが登場する
人物たちの 「肖像権問題」。特に芸能事務所に所属する芸能人や、
肖像権の管理をエージェントに委託しているアスリートなどの場合、
その辺りはどうなっているのか気になります。「明るい話題を提供し
てくれた今年の顔」 ということ、たった一枚の羽子板で非売品でも
あることなので、好意的に受けとめクレームはないようです。本人に
許諾を取ったり、謝礼を出したりすることもないそうです。暮れの風
物詩となっているこの手のイベントで、いちいち目くじらを立てる
野暮はいないようです。

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「トム ・ クルーズ氏 (俳優)」 (左)  「映画界のトップガイ」
1986年公開の 「トップガン」 の36 年振りの続編となり、日本では
全米と同じ5 月27 日に公開し大ヒット。世界興行ではトム ・ クルー
ズのキャリア史上初となる10 億ドルを突破。日本でも130 億円を
突破する大ヒットとなったようです。続編 「トップガン マーヴェリック」
は、アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校 「トップガン」 を舞台に
繰り広げられる青春群像劇。戦闘機同士の戦い 「ドッグファイト」 の
シーンは迫力満点で圧巻だという。一度だけの鑑賞で終わらず、二度、
三度と劇場へ足を運ぶ人もいたようですが、私は見ていません。(笑) 
最近、映画見ないなぁ~。
「エリザベス女王 (故 ・ イギリス女王)」 (右) 「世界に愛された70 年」
歴代最長の70 年間在位し、国葬が行われたイギリスのエリザベス女王。
大英帝国の終わりや欧州連合 (EU) からの離脱など激動期の英国を
行き、英国君主として70 年以上も務めました。約千年の歴史を誇る王
室の近代化にも努め、勤勉で気品のある君主として国民や世界から慕
われていました。2022 年9 月8 日死去。9 月19 日にロンドンの
ウエストミンスター寺院で国葬が執り行われました。

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「藤井聡太五冠 (将棋)」  (左)   「A I を超えて!」
2016年に史上最年少 (14 歳2 か月) で、四段昇段 (プロ入り) を
果たすと、そのまま無敗で公式戦最多連勝記録 (29 連勝) を樹立し
ました。その後、最年少一般棋戦優勝。タイトル獲得、五段を除く昇段
記録。タイトル二冠~五冠など多くの最年少記録を塗り替えています。
いったいどんな頭脳なんでしょうかね。A I のようにプログラムが組み
込まれているのでしょうかね。現在保持する竜王 ・王位 ・ 叡王 ・棋聖
に加え、初の王将を獲得し5 冠となっています。将棋は、誰もがわかる
ルールに則って勝負をするため、その才能の突出具合が良く分かると
いいます。来年も将棋界から目が離せませんね。
「黒田東彦氏 (日銀総裁)」 (右) 「これで良いの? 黒田節」
日本の銀行家、元財務官僚。第31代日本銀行総裁。財務官を最後
に退官し、一橋大学教授、アジア開発銀行総裁を経て現職。2022年
9月22日黒田総裁の大規模な金融緩和の継続を表明と同日、政府と
日銀は、外国為替市場で1 ドル=145 円台後半まで円安が進んだ
ことを受けて、急速な円安に歯止めをかけるため、ドルを売って円を
買う為替市場侵入に踏み切りました。何だかんだとエコノミスト等から
言われていましたが、現在、円は132 円台の戻っています。なかなか
手堅い方ですね。景気動向の予測や経済の動きは難しいものです。
野球の解説とエコノミストの予想が当たらないと言いましけどね。(笑)

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トンボに見立てた羽が蚊を食べることにヒントを得て、蚊退治をし
疫病よけのまじないを行っていたといわれる羽根つき。起源は室町
時代からと古く、遊びとして大衆に親しまれてきたのは江戸時代か
らです。百花繚乱の文化が花咲いた元禄期には羽子板という名も
定着し、金銀箔を用いた色鮮やかな芸術品が次々に登場しました。

また、人気役者をモチーフにし、押し絵を片面に貼り付けた押し絵
羽子板がもてはやされ、初春を悦ぶめでたい床飾りとして、新春の
宴を彩るようになったのもこの頃が始まりとのことです。歌舞伎役者
が人気のようでしたが、現在は世相を反映した人々の姿に変わり、
日本の文化がこうして、受け継がれるのは嬉しい事です。

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羽子板は元々お守りとして贈られる縁起物。羽子板は魔よけの
意味合いがあり、嫌なものを打ち返す。コロナで大変な時代です。
嫌な物を少しでも減らしていって活躍した人の運気、力を借りて
「今年大変だったけど」 と振り返っていただきながら、「来年は、
さらにがんばろう!」 と思っていただければと思います。
 
毎年、毎年、思う事ではありますが、「アッ」 という間に年末を迎えて
しまいました。来年は卯年です。「卯」 は穏やかなうさぎの様子から
安全、温和の意味があります。また、うさぎのように跳ね上がるという
意味があり、「卯年」 は何かを開始するのに縁起がよく、希望があふ
れ、景気回復、好転するよい年になると言われています。今までの
数年間から大きく 「飛躍」 し、私たちの生活が大きく 「向上」 する
年になって欲しいものです。今年も一年間、ありがとうございました。





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あたたかな気持ち 
風船に乗せてとばします
拾ってくれた人の心に
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